蓮心 表千家茶道教室 池坊いけばな華道教室

西武新宿線沿い西東京市田無駅より徒歩11分の表千家茶道・池坊華道教室

平成28年 旧七夕会全国華展の報告

2017年2月20日 Category: 華道のお知らせ
毎年11月に開催される池坊いけばなにとって一番大事にしている華展「旧七夕会」。
『何故この時期に「七夕」?』については、昨年11月の「華道のお知らせ」へ明記していますし、
FBに掲載しましたが、先日この時の写真が届いたので改めて報告させていただきます。
今年のテーマは『花の力』。そう、いよいよ今年6月に公開される映画『花戦さ』。
初代・池坊専好の活躍を野村萬斎氏が演じます。
京都高島屋会場では初代専好や六角堂に集まる町衆の様子を再現されており、
華道を知らない方にも広く紹介したいとても見応えがある構成でした。
   

岐阜城で立てられた登り龍の立花。後ろの掛物に書かれた鷹が、今にも枝に停まるのか...
飛び立つのか.. 迫力満点の作品です!
 その時代の立花も沢山!  何度でも観たいほど素敵な企画作品でした。

 さて、私の作品はこちら→  
「蔓梅もどき」を勢いよく遊ばせました。(初日と2日目で微妙に違います;)
それに呼応させた緑色の葉は「コシアブラ」、紫色の花は「ブルーキャッツアイ(オカカンサス)」ブラジル原産の秋の花です。
正直、反省の多い作品ですが『これが今の私の精一杯』だと実感しました。
華展はなによりの学びとなります。感謝。

 さて、京都に滞在した帰りに、どこかに立ち寄り「自然」を味わうことも大切にしている私。
 今回は「小豆島」へ。  
紅葉で有名な「寒霜渓」、これぞ絶景! 紅葉のブロッコリーの様な森林の上を私たちを乗せた
ロープウェイが陰となり・・  そして頂上ではこの燃えるような楓が!  
 オリーブ園や、ヤマロク醤油蔵見学など..  
レンタルサイクルで走りまわった夜、ホテルの露天から煌々と輝くスーパームーン。
そして明け方の素晴らしい景色が今も焼きついています。
なにより、素晴らしかったのが小豆島に到着したとき迎えに来て下さった「ホテルグリーンプラザ」の妙齢の男性。(スーツ姿が極まった、紳士な方だなぁ..) ホテルに着くまでの15分位の間にさりげなくこの島の歴史や現状、見どころなどを紹介してくださる。
(もしかして、ただ者ではないかも?)と案じていると、後でそのホテルに貼ってあるポスターにその方を発見!(やはり、社長さんだ!あの風格だもの)と 出発前にフロントの方に『この方から素晴らしいおもてなしを受けました』と礼を述べると『実は社長の上の会長の上の相談役なのです。』と!
出来る方は、どんなに偉くなっても腰が低いのですね。とても豊かな気持ちになりました。
感謝多き秋。学び多き毎日。この感激を日々に生かしたいと思いました。。


日々の稽古や、生徒の作品、ワークショップの様子などをF.B.に(たまに)アップしています。 https://www.facebook.com/


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蓮心会 高森 梨津子

旧七夕会池坊全国華道展のお知らせ

2016年11月11日 Category: 華道のお知らせ
今週11月9日(水)〜14日(月)まで、京都池坊会場・高島屋会場にて「旧七夕会池坊全国華道展」が開催中です。
“この花展から池坊の一年が始まる”という意味深い展覧会で、最も重要な花展。
その花展に出瓶させていただけるというのはとても光栄なことなのです。
私の出瓶日時は 11月13日(日)と14日(日)、六角堂池坊会館本館4階 105番。
京都にお越しの方、在住の方は是非お寄りください。

さて何故、11月に「七夕」? 疑問に思われる方も多いと思いますので、<旧七夕会の伝統と創造>を記しておきます。

 平安時代以降、宮廷では七夕の日に様々な行事が催されました。花を立てたのもその一つです。
江戸時代の初期、後水尾天皇はたびたび宮中で大立花会を催され、その度に三十二世池坊専好(二代)が召されました。その節、後水尾天皇から特別に池坊で七夕花会を催す許しをいただきました。
七夕花展と池坊の結びつきはここに始まり、江戸時代を通じて、池坊の七夕花会は京洛の有名な年中行事の一つとなって見物人が六角堂へ押し寄せ、奉行所の役員が警護に出るほどだったと伝えられます。
明治5年、時の政府は太陰暦を採用。翌年には太陰暦による五節句も廃止されました。池坊では、明治7年に公の行事ではなくなった七夕花会をゆかり深い後水尾天皇の忌日である9月11日に代え、由緒ある花会を例年通り続けました。旧七夕会と称するのはそのためです。以降、花材豊富な10月に、さらには農繁期を避けて11月にと、開催期日は変わりましたが、伝統の花会は脈々と継承され、その時代に息づく池坊いけばなを創造し発表し続けています。

img_20161110_115422 この絵図は、四十世池坊専定の時代。
立花を眺めている人々には、剃髪している僧侶や刀を横に置いている武士の姿が見えます。

 毎年お家元からその年の「テーマ」が発表されます。そしてそのテーマでの花展が「本部花展」として日本各地を横断する形で開催されます。
 今年のテーマは「花の力」。草木の溢れる花の力。
 池坊は来年、六角堂創建1430年、花を生けた記録から555年を迎えます。
 幾多の困難な時代や難局を乗り越え、受け継がれてきた華道の技と心。
 それを支えてきたのは、日々成長し、枝先を精一杯天に向かって伸ばす草木の持つ力です。
 来年6月に公開される、初代・池坊専好の活躍を描いた映画『花戦さ』でも、野村萬斎氏演じる
 初代専好や六角堂に集まる町衆をいつも励ましているのが、この「花の力」です。
詳しくはこちらもご覧下さい。
http://www.ikenobo.jp/event/index.html#head

日々の稽古や、生徒の作品、ワークショップの様子などをF.B.に(たまに)アップしています。 https://www.facebook.com/茶道教室-華道教室-438381252917488/


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「華道」ワークショップのお知らせ

2016年6月16日 Category: 華道のお知らせ, blog
日本の伝統文化『華道』ワークショップのお知らせ

年に4回、テーマを決めて開催している初心者向けのワークショップです。

知っているようで実は知らない? 日本の伝統文化『華道』を学ぶワークショップ。
日本の伝統文化「華道」成立の話や、「華道」と「フラワーアレンジメント」とは何が違うか、など
華道の魅力と、お花をより良くいける為の ポイントをわかりやすくお伝えします。
もちろん、始めての参加の方でも楽しみながら学べます。

会場:ギャラリー・ディープダン(井の頭線・池ノ上駅より徒歩2分)
   http://www.deepdan.com/
日時: 2016年7月18日(祝日・月曜日)
昼12時〜14時

今回のテーマ: 季節の花を生けてみよう!『杜若(かきつばた)』

「いずれアヤメか燕子花(かきつばた)」光琳の絵で見たことはある杜若。
では、アヤメと菖蒲と杜若の違いはわかりますか?
「唐衣 きつつなれにし つましあれば はるばるきぬる 旅をしぞおもふ (在原業平)」
さあ、今こそ「日本」を知り、外国の方にも自信をもって説明出来るようになりましょう!

* 参加費: 3,500円(花材代別)・定員7名
* 花材は申し込み時に3種類の中から選んでいただきます。
  ①杜若の生花に挑戦 1800円 ②杜若入り季節の花 1500円 ③杜若なしの季節の花材 1300円
  申し込み時に相談させていただきます。

男性の方も大歓迎!(華道は男性が培ってきた文化です)。
定員7名なのでお早めにお申し込みください。
*ハサミや花器等の道具はこちらで用意します。年齢・性別の制限はございません。

ギャラリー・ディープダン http://www.deepdan.com/ 井の頭線・池ノ上駅から徒歩2分
申し込み・問い合せ先:高森梨津子(たかもり りつこ) ritsuko.t0314@gmil.com 

高森 梨津子 このホームページからもお申し込み可能です http://renshin.me/

* お名前、人数、連絡先(メール or 携帯)を記名の上、お申し込み下さい。

<追加報告> *今回のワークショップの様子などをF.B.にアップしました。
https://www.facebook.com/高森梨津子-茶道華道教室-438381252917488/

次回開催予定 2016年 10月10日 (月曜・祝日)
       2017年 1月 9日 (月曜・祝日)
       ご参加お待ちしています。
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3月21日 「華道ワークショップ」のお知らせ

2016年2月17日 Category: 華道のお知らせ
「華道」の良さを伝えたく昨年より、井の頭線「池ノ上」のギャラリーにて、
一年間を通して日本の伝統文化『華道』ワークショップを開きはじめました。
好評により、平成28年度も続けることとなりました。
お花をより良くいける為の ポイントを重視してお伝えします。
もちろん、始めて参加の方でも楽しみながら学べます。

会場:ギャラリー・ディープダン(井の頭線・池ノ上)
日時:2016年3月21日(祝日・月曜日)
11時〜13時
(希望者4名以上で15時〜17時開講)

テーマ:季節の花を生けてみよう!『桜』

日本の花として象徴される「桜」。花見をする事はあっても、梅と桃との区別はつきますか?
今こそ「日本」を知り、外国の方にも自信をもって説明出来るようになりましょう。

*参加費: 3,500円 (花代別) ・ 各回定員7名
*各回の参加費は3,500円 (花代別)、4回通し参加費は12,000円 (花代別)です。

*今回からは、季節の花をテーマに下記から選んで頂きます。
⑴ 桜 一種の生花か、自由花 =1,800円
⑵ 桜が入った生花(一種か二種)か、自由花 =1,500
⑶ 春らしい おまかせ自由花(桜なし)=1100円
不明な方は、ご相談ください。

未経験者を対象にしています。男性の方も大歓迎 (男性が培ってきた文化です)。
各回定員7名なのでお早めにお申し込みください。
*ハサミや花器等のお道具はこちらでご用意します。年齢・性別の制限はございません。
IMG_7289 ギャラリー・ディープダン 井の頭線・池ノ上駅から徒歩2分
http://www.deepdan.com/Galleryspace.html

お申し込み・お問い合せは、この「高森梨津子のホームページ連絡フォーム」から
お名前、人数、連絡先(メール or 携帯)をご記名の上お申し込み下さい。
追って詳細をお知らせいたします。

今年度 ワークショップ 開講予定日
2016年 7月18日(月曜・祝日)
2015年 10月10日 (月曜・祝日)
2017年 1月 9日 (月曜・祝日)



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「池坊東京連合支部 いけばな池坊展」のお知らせ

2016年1月17日 Category: 華道のお知らせ
 新しい年が明け、新鮮な毎日を送られていることと思います。
毎日の同じ風景も、新しい年を迎えるという心の持ちよう一つで こんなにも新鮮に迎えられるものかと感動する私です。
さて、突然ですが、たった今 華展開催中の華展のお知らせです。

* 池坊東京連合支部 いけばな池坊展 上野 東京都美術館 B2 B3
 開催会期 1月13日(水)〜1月23日(土) 

  前回(昨年9月)日本橋三越での花展は「本部(京都)」花展。
今回は「東京連合支部」の花展で、上記日程で開かれています。
5期にわたって開催されますが、私と私の社中(弟子)の出瓶は 17(日)・19(火)の2日間です。
初日 17(日)は、『私と一緒に華展を楽しむツアー』を開催。
簡単な「いけばなの歴史と池坊いけばなの花形・華展を楽しむポイント」を説明し、
華道を全く知らない方々に華展を楽しんでいただく事ができました。

 今回の作品は、「新風体生花」。究極的に研ぎすました心の美の表現です。
現宗匠が発表なさった「新風体」。一見つかみにくい表現ではありますが、その実は
「原点回帰」の花なのです。
私が「道」を伝えるときに大切にいていることは、「技」を教えるのではなく、「技」の奥に息づく「師の心」を伝えることだと思っています。
なぜなら、「技」から「形」が出来たのではなく、「心」が「型」に昇華していったものだと信じるからです。
その、「心」が「形」となる以前の「感動」を表現するのが、「新風体」。だから「原点回帰」。
“感動を、「型」ではなく、直接的に表現した生花”。
はい。やはり、言葉ではわかり辛いですよね。本当に伝えたいことは、言葉を尽くすほど、遠くなるものなのです。
興味がある方は、是非 体験なさってくださいませ。

作品はこちら。 IMG_20160117_125426 
友に白髪の生えるまで。この「白髪松」に感動したので 主役とし、
「赤柳」と組みあわせ、正月らしい御目出度い雰囲気にと 白い石を敷き詰めました。
そして、フレッシュな命の喜びを草ものの「弁慶草」に託し、一瓶に表現してみました。

そして、私の社中(弟子)の作品。
IMG_20160117_125503
青竹を用いて、新春の風が吹いているようです。木瓜と水仙、黄色い花はオンシジューム。

一所懸命 自分の想いを花に託して表現する。その一点に集中する。
そのおもい、一人でも多くの方に 見ていただけたら それだけで 幸せ なのです。

 今回も、沢山の気付きや学び、そして感動があります。
 来週火曜日も一日会場受付におります。どうぞ、ご来観くださいませ。


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『華道』ワークショップ 2015年10月18日

2015年10月20日 Category: 華道のお知らせ
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小春日和の爽やかな日曜日、池ノ上「ギャラリー・ディープダン」にて、「華道」ワークショップ 第3弾「自然調自由花を生ける」を開きました。

「自由花」とは、その名のとおり 型 はありません。決められた形や約束事にとらわれずに、どのような素材や器を使い、そしてどのような形にしてもかまわない「いけばな」。
草木と、それをいけるものとの個性を互いに生かして生けるのが自由花です。
「自分の想い」を、草木を通して いかに表現していくのかは、無限の可能性があります。
 『「自由花」って、云うくらいだから何でも自由で良いわけでしょう?それなのに、どうして先生の手直しが入るの?』・・ですか?
はい。「自由花」といっても、池坊自由花は、「いけばな」になっていなければいけないのです。
いけばな とは、花を生かすこと ですから、花(植物)がイキイキと生かされていなければ、先生から「もっと こうした方が植物がより輝きますよ」とアドバイスがあるのです。
image 
今回の花材は「紅葉した木いちご・コスモス・白い竜胆」。皆さん同じ花材ですが、生けられた方の数の個性豊かな作品が生まれました。

第1弾は「華道の歴史」、第2弾は「華道の花形(立花・生花・自由花)」と、講義中心でしたので、今回は実技重視。皆さんにじっくりお花を「生ける」ことに集中していただきました。
講義内容は、自由花「自然調」と「意匠的」の捉え方の違い、特に今回は「自然的に生けるとは?」との具体的な生け方を講義。また、花材、器、花材の役割、太陽の位置、植物の性状、7:5:3の配分、さらに、花を生ける時の基本を丁寧に説明しました。
お陰さまで2部とも満員御礼。参加された方々から『充実して、豊かな時間だった』と御礼の声が届いてとても嬉しいです。
次回ワークショップ 第4弾は、来年1月11日(月・祝)
<意匠的 自由花を生ける>です。是非ご参加ください。

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10月18日 (日)『華道』ワークショップのお知らせ

2015年10月8日 Category: 華道のお知らせ
来月 10月18日 『華道』ワークショップを開きます。

知っているようで実は知らない? 日本の伝統文化『華道』を学んでいただけるワークショップの第3弾。今年から初めたので4回まではテーマにそっていますが、一回一回が完結版ですので、始めての参加でも楽しみながら学べます。
今こそ「日本」を学び、外国の方にも自信をもって説明出来るようになりましょう!

日時:2015年10月18日 (日曜日)
会場:ギャラリー・ディープダン (井の頭線・池ノ上から徒歩2分)
http://www.deepdan.com/

テーマ:「生ける」 自由花を生けてみよう!自然の営みを形にする。
 花の命を「いける」とは? 身近にある植物をよく観察して生けるヒントを学びましょう。
 * 昼の部   12時半〜14時半(満員御礼)
 * 午後の部 15時半〜17時半 (残3名様席)
 * 参加費:各回 3500 円 (花代込) *各回定員7名
 未経験者を対象にしています。男性の方も大歓迎(男性が培ってきた文化です)。
 各回定員7名なのでお早めにお申し込みください。
 ハサミや花器等のお道具はこちらでご用意します。年齢・性別の制限はございません。

・問い合せ先 このホームページの「お問い合わせ」ページより
 お名前、人数、連絡先(メール or 携帯)を記名の上 お申し込み下さい。

『華道に興味はあるけれど、体験しないとわからないな・・』と 思っている方にもお勧めです。
今回は、花を「生ける」ことに重点をおくので講義は少なめですが、どんな質問にもお答えいたしますので、思い切ってご参加ください!お会いできることを楽しみにしています。

次回予定 2016年 1月11日(月曜・祝日)

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いけばなの根源 池坊いけばな展

2015年9月11日 Category: 華道のお知らせ
日本橋三越にて開催された いけばな池坊展、お陰さまで 想像を超えるほどの大盛況でした!
池坊の本年のテーマは『花逍遥』。逍遥とは、「気ままにあちこち歩きまわること」。
そのテーマにそって、草木に豊かな恵みを与えてくれる、「風」、「光」、「水」、「土」の
コーナーが設けられ、各コーナーそれぞれで作者の趣旨を楽しめる企画になっていました。

私のコーナーは「水」。
 あらゆる生命の源、水
 花もまた、水なくては生きられない
 いま私たちは高度な文明の中で、さまざまな便利な物に囲まれてく暮らしている
 栓をひねれば、水は水道からほとばしる 便利だからこそ、自然の複雑な営みによって
 もたらされる 一滴であることを わすれないようにしたい

そんな「水」への想いを、私は『滝の雫』としてイメージ。
雲が雨となり、山へ落ち、滝となり、河へ流れ海へとつづく。
山の奥、ほとばしる自然の恵みを受けとめる滝の雫の風景を想像しながら制作しました。
苔むした流木にキラキラ光る、水しぶきを感じていただけたら嬉しいです。
ネリネの花を主役にしましたが、2日とも届いたネリネのイメージが異なったので、
それぞれの花を生かすことを考えて、少し変えて生けてみました。
初日のネリネは満開だったので低く抑えて。2日目のネリネは蕾だったので高く舞い上がるように。
まったく表情が変わりました。華展は、色んなドラマがあり、気が抜けませんが、楽しいです。
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皆さんは、どちらの作品が好きですか? 良かったら、感想を聞かせて下さい。

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女子大生徒さん達からの感想

2015年7月31日 Category: 華道のお知らせ
 先日、女子大で私の「華道」の授業を受講された生徒さん(約45名)の感想レポートが教授を通して送られてきました。どなたの文章を読んでも、あの日の手応えを感じることが出来て限られた時間ではありましたが、彼女達にしっかり届いていたことをとても嬉しく思いました。多々略させていただきますが、少し掲載させていただきます。


 *『今のように様々なものが無い時代、身近にあるもので自分たちの生活をより良いものにしようと、相手をもてなそうとしていたのだと感じた。その中には山や海など深い意味が込められ、他国との交流や自国の文化の発展に伴い変化しつつ、現代まで歴史が続いてきたことに驚き、感動した。
華道は咲いている花の魅力、生命の力を最大限に生かし、自分の個性、今生きているということを改めて感じつつ、見る人への思いやりを持った文化であると思った。』

 *『見た目の美しさを追求するのではなく花の命を美しく生かそうとする華道の心に惹かれた。』

 *『今後より多くの海外の方と関わる機会がふえていく。そうした中、自分たちの国の文化や言語を相手に伝えていくためにも、今後は日本文化についてより学び伝えていく力を身につけたいと強く感じた。』

 *『女性がしとしと生けているイメージが強い華道だったが、男性が仕事として命をかけて花をいけていた時代、秀吉を迎えるための花を見て、華道を知らない私でも心が動かされた作品だと感動した。』

 *『今まで華道は自分のような一般人からは遠い文化であると思っていたが、その根底にある美意識の名は知らなくとも自分たちの世代まで日本人の好みとして伝わっていたのを実家でき、とても興味深かった。西洋の人工的な巨大な庭園には感動するが、日本人を心休ませ、深呼吸させてくれるのは小さな鉢、大きくとも一部屋の一つの世界にあるのだろう。
この美意識は日本人独特のもので外国人に説明することは簡単ではないが、文章化の前にまず自分が理解するという意味で大きな前身ができた日になった。飾り立てられ長持ちするように造形された美ではなく、命の巡りや草花の終わりある姿に美しさを感じる文化が生き残っていること、その美しさに自分も賛同することを日本語だけでなく多言語で伝えられるようになりたい。』

 *『「生ける」という意味は、花を生けることで自分を生かすことにつながっている。そして、人間と花は同じように周りによって生かされていると考えた。花も人間も同じようで違い、全く同じものは存在していない。人間と花は同じように、他の存在によって自己が生かされていると感じた。』

 *『生け花は森羅万象を花瓶のなかで花によって再現し、生けられたものには必ず意味があり、自然との絡み合いで植物は生きているんだと分かり、「ちゃんと生けばなを見てみたい!」と思いました。三具足や座敷飾りの話も大変興味深かった。』

 などなど、書ききれないので文章は略させていただきましたが、皆さん共通して
・『今回の授業を通して いけばなの歴史を知ることが出来、日本文化に対してより深く考えることが出来た。そしてこの日本人らしさを大切にすることが、グローバルな考えに歩み寄れる礎になると考えた。』
・『花のいのちを生かす』のが「いけばな」という言葉が心に残った。
・『身近に咲いている花が、ちょっと手を施すことにより生き生きと綺麗になり、自分も勇気を貰えました。』
と 書かれていました。

そう。花は 自分が可愛いと 美しいと知らずにただ ただ懸命に生きています。草木の命の輝きに励まされ、今日も元気に生きていきたいですね。

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蓮心会 高森 梨津子

女子大で華道講師

2015年7月21日 Category: 華道のお知らせ
本日、東京女子大学の言語文化論「華道セッション」のゲストスピーカーとして講師をさせていただきました。
いけばなって、なんだろう?「華道」は「日本特有の文化」と云われているけれど、どうゆうところが「日本特有」なの? 「フラワーアレンジメント」とは、何がどう違うの? というところからお話しました。
 室町時代の「北山文化」「座敷飾り」「同朋衆(阿弥衆)」「三具足」など、歴史の流れや、それぞれの時代での花を生ける意味とその想いを、スライドを駆使して説明。   東女21東女1 講義の後、大学構内で採集してきた草花で、実際にいけばなを生ける体験もしました。『構内にこんな可愛いお花が咲いていたなんて気が付かなかった』と皆さん感激。思考錯誤しながら一所懸命生けました。生けるポイントをお教えし、素敵に生け上がりました。記念に撮影会も。 東女3
宇宙の森羅万象の世界を、一瓶のなかに再現、「見立て」ようとした「立花」。花一輪の「いのち」の深さを見つめて「型」とし、それらを生けることを通して自分を見つめ、自分を深めていこうとする道が「華道」。どの「道」であれ、「型」だけを教わるのではなく「形」で導かれ師の面影を通して自分を育てていくのが「日本文化」の「道」。学生の皆さん、益々自分を磨き、いきいきと輝いていってください。日本人らしさを大切にすることが、グローバルな考えに歩み寄れる礎となるのです。

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