蓮心 表千家茶道教室 池坊いけばな華道教室

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IAC 駒場前田邸迎賓館茶会 レポート

2017年12月31日 Category: 茶道のお知らせ, イベントのお知らせ
2017年3月に開催した IAC(国際芸術家センター)主催、「リトアニア大使夫人と共に学ぶ茶事と懐石@駒場前田邸迎賓館」の様子がアップされたので、報告します。
(と、公開していたつもりでしたが、IAC側のアップを待つうちに忘れてしまい、投稿されていなかったことに今気がつきまいした。)
開催予告とともに満席となる好評をいただいてるこの企画、2018年も3月11日に開催します。すっかり遅くなりましたが 昨年の報告をご覧ください。

 掛物は、「福寿海無量(ふくじゅかいむりょう)」。『観音経』の中にある一句です。観世音菩薩の功徳は「福を聚めた大きな海のように深く無量にある」という意味の言葉です。
今日は大使夫人を迎え 皆で集まることの出来た喜びの想い、喜びの気持ちを この掛物に込めました。

当日は「お彼岸」の最中でしたので、お花を「彼岸桜」にしました。染井吉野より、ひと足早く咲く桜に これから迎える春の華やかさを感じてもらいたいと思い選びました。
書院の床の間なので本来は重厚感のある花入れが良いのですが、京都から立派な青竹が手に入りましたので「青竹」に。切りたての竹の青さは、その時一度きりなのでどの器よりご馳走を表せると云います。庭に咲いた「貝母(バイモ)」という可憐な草花を添えてました。
『茶花は野にあるように かろがろ と生けよ』と利休の言葉が残っています。
茶花は、その地方の旬の花を生けて、お客様を迎える心が大切です。

お菓子は「松風(まつかぜ)」。京都の老舗菓子屋「亀屋陸奥」。このお菓子は、信長と石山本願寺の11年続いた合戦のさなかに 兵糧として考案されたという いにしえの菓子です。

お菓子にちなんで お点前の道具も「旅箪笥」という 棚に。
今の時代では、まるで春の麗らかな野点を連想させますが、実はこの棚は 秀吉が小田原征伐の折、利休に命じて考案させたものなのです。
この棚に、水指や茶器、柄杓、蓋置など、お茶を点てるのに必要な道具を全て収納して 担いで運べるように工夫されています。
明日の命が約束されない戦国時代、男性達はどんな心でお茶一服を戴いていたのでしょうか。。

「嫁入り前の習い物」 と思われがちな「茶道や華道」ですが、実は「男性が命がけで培ってきた日本の美意識の集大成」ということを 少しでも伝えられたら、と思い 室礼を考えました。

こうした集まりで、「四季折々を楽しめる日本の素晴らしさ」を、体感していただけたら幸せに思います。

この日はわたしも 皆様と 歴史ある建物のなかで 心豊かな時間を過ごすことが出来ました。

 IACのブログです↓
http://iactokyo.jp/2017/04/25/teacelemony_komaba_0320/

日々の稽古や、生徒の作品、ワークショップの様子などをF.B.に(たまに)アップしています。 https://www.facebook.com/茶道教室-華道教室-438381252917488/