蓮心 表千家茶道教室 池坊いけばな華道教室

西武新宿線沿い西東京市田無駅より徒歩11分の表千家茶道・池坊華道教室

華道ワークショップ②

2015年7月20日 Category: 華道のお知らせ
 
華道ワークショップ 第2回を7月20日(祝・月)に開催しました。
今回のテーマは、『花形(かぎょう)』がわかると「花展」が10倍楽しい!
「花形」とは、池坊いけばなの「立花(りっか)」「生花(しょうか)」「自由花(じゆうか)」というジャンルのことです。
9月2日から6日間日本橋三越で開催される(私も出瓶します)華展の入場券付!
内容は、前回のいけばなの成立・発展までの歴史の復習から、「たてはな」から「立花(りっか)」の成立、発展、そして「生花(しょうか)」の発生と成立の話をしました。   Exif_JPEG_PICTURE 写真は、戦国時代に前田利家邸にて、秀吉を迎える「御成飾り」の為に池坊(初代)専好が立てた松の大砂物の「立花」を再現したもの。
三年前、京都旧七夕華展で私が通っていた古典立花教室の先生が担当されしました。この作品の制作中、また展示期間ずっと私も京都でお手伝いさせて頂く貴重な体験をさせていただきました。
この作品の後ろに4幅対の掛物が見えますよね?
なんと、この掛物には「猿」の絵が沢山描かれています。詳しく見ると、立てて(生けて)ある松の枝に何匹もの猿が、遊んでいるように見える仕組みになっているのです!「猿」とは、秀吉が信長に呼ばれていた愛称、でも信長様以外にその愛称を使うことは許していませんでした。なんと大胆な企みでしょう!この話は、2011年12月鬼塚 忠さんが本にされており、来年(?)映画化されるそうです。本の題名は『花いくさ』。
いけばなの理念が確立、成立したのは、応仁の乱の末、続く戦乱のさかなのです。時代劇好きにはたまらないお話でしょう?

江戸(寛永)時代には、宮中で後水尾天皇が度々花会を開き、池坊二代専好がその指南役でした。
現在「古典立花(こてんりっか)」と呼ばれているのは、大体この時代の立花のことです。
「立てる」はなから、「立花(りっか)」へと発展していく同時期に「抛入花(なげいれ)」と呼ばれる「草(真・行・草の草)の花」がありました。初期の「たて花」とその「抛入花」が母体となり、「生花(しょうか)」が成立していきます。
1437835544881
今回のワークショップでは、参加者の皆さんに生花(2種か3種生け)か自由花を自由に選んでいけばな体験していただきました。少なくとも「立花」「生花」「自由花」の区別はついたと思います。これで皆さんに華展を10倍以上楽しんでいただけたら嬉しいです。

1437835539179 2
西武新宿線沿い 西東京市 田無駅より徒歩11分の表千家茶道教室・池坊華道いけばな教室
蓮心会 高森 梨津子

「華道」ワークショップ① 2005/4/25

2015年4月25日 Category: 華道のお知らせ
IMG_7244
2015年4月25日(土)日本の伝統文化『華道』ワークショップを開催しました。
場所は、井の頭線「池ノ上」駅から徒歩4分の『GALLERY  DEEPDAN』。
このギャラリー会場のイベント統一テーマは「ユーラシア大陸」。
そこで 第一回目のワークショップ内容を  『知る』:草木に宿る神々〜いけばなの教え と題し、
いけばなの根源・ルーツからお話しました。いけばなの歴史とユーラシア大陸とは深く関わりがあるからです。
『日本書紀』に「イザナミノミコトが火の神様を産み、焼け死んで紀伊国熊野の有馬山に葬られた話として土地の人びとが神霊を慰めるために花を供えた」と あるように、仏教伝来以前から日本には常緑樹などを “神の宿る依代” として用いる民族信仰に根ざした習俗がありました。
そこに奈良時代、大陸より伝来した仏教に用いられた供花(くげ)「仏前供花」が伝来。この二つが起源となり「いけばな」に発展成立・・というお話です。
花を「たてる」ということ、太古の「たてまつる」という行いから、日本人の目にみえない神仏に対する心の象形、信仰をみてとることができます。
私たち「池坊華道人」が、花を “立てる” と呼んでいる「立花(りっか)」の起源の話です。
 平 清盛による入宋貿易、平安時代から鎌倉時代(南北朝時代)、そして室町時代。
特に北山文化〜東山文化を語らずに今の日本文化は全て語ることは出来ないので、まるで歴史の授業のようになってしまいましたが、ここは外すことが出来ない重要ポイント。頑張って説明しました。 IMG_7279
一時間半の講義の後は『杜若(かきつばた)』を生ける実技。
実は、杜若は池坊華道の中でもかなりハードルの高い花です。参加者は全員いけばな未経験者。
でも、だからこそ「池坊いけばな」の “空間美” “命の表現美”を体感していただけるのではないかと思ったからです。何事も先ずは“体感”が大切。
杜若の生まれ持つ性格や特徴などをお話ししながら見本を生け、皆さんにチャレンジしていただきました。

西武新宿線沿い 西東京市 田無駅より徒歩11分の表千家茶道・池坊華道教室
蓮心会 高森 梨津子