蓮心 表千家茶道教室 池坊いけばな華道教室

西武新宿線沿い西東京市田無駅より徒歩11分の表千家茶道・池坊華道教室

令和3年「朝茶事」報告完結編(2)

2021年12月23日 Category: blog

あっという間に年末、クリスマスの季節になりました。今年中に今年の夏に開催した「朝茶事」の報告をしなくては、直ぐに「初釜」の準備に追われてしまいます。(笑)茶懐石からでしたね。

最近、蓮心会のYouTubeで「2020年の秋の茶事」のダイジェストライブ映像を配信しています。併せてご覧いただけると嬉しいです。

 

さて、令和3年(2021)の「朝茶事」の献立は、

・扇面物相型に 新生姜と玉蜀黍の炊き込みごはん、自家製のゆかりを散らして

・鮎の一夜干し

・石川小芋に、胡麻餡をのせて

・オクラ、蓮根、胡瓜、コリンキー、赤パプリカの煮こごり

・和歌山、雑賀崎の小海老

・翡翠茄子、梅肉和え

・琵琶卵

・大根柚子漬

・山芋赤酢漬

を、盛り付けました。

2021年「朝茶事」おかず

煮物椀は、枝豆入簀巻豆腐。越後湯沢の舞茸、冬瓜、青柚子を添えて。

舞茸を少し燻って香りを引き立たせました。

お酒と一緒にいただきます。

 

小吸い物は、茗荷とのし梅。

 

八寸は、和歌山 雑賀崎の鱧と、味噌漬けしたアスパラガス。

和歌山の鱧は、世界一美味しいです!

 

白湯をお出しし、主菓子は「玉の露」。

「玉の露」、涼やかです。

茶懐石のお食事の次は、茶事のメイン「濃茶」です。

暑い季節なので「続き薄茶」のスタイルです。

 

お干菓子は、青漆に紅葉の蒔絵の四方盆に、京都末富製「青楓」と「水」。

 

銘々にお茶を差し上げます。

  

お花は、波多野善蔵さんの鏢の形の花入れに「唐糸草」と「節黒仙翁」の白。

節黒仙翁の白は、とても珍しいのです!

 

早朝の露地に、可愛いお客様が・・

カナブン

 

夏に開く「朝茶」は、暑い夏の日差しが射す前の早朝に開く茶事です。

その昔は、早朝4〜5時から8〜9時頃に開かれていたと聞きます。

夏の涼を楽しむために「続き薄茶」というスタイルで、「濃茶」をいただいた後に「後炭」を省略して「薄茶」をいただきます。

「炭点前」→「茶懐石」→「濃茶」のあと、続いて「薄茶」となるわけです。

茶事はふた時、約四時間。蓮心庵では、朝7時席入り、正午までにはお開きになります。

夏で暑いからと何もしないのではなく、そんな暑い時も楽しむ茶人のセンス。

素敵ですよね。

では、みなさま、良いお年をお迎えください。