令和7年「尚月会 十周年記念能会」と京都「池坊春の華展」と上野「池坊東京連合会支部華展」の報告
令和7(2025)年 2月23日(日)、水道橋の宝生能楽堂にて「尚月会十周年記念能会」が開催されました。能の先生である東川尚史先生の私たち生徒と、先生の能楽師繋がりの方々にもご協力もいただき、十周年に相応しい立派な会が開催されました。いらしてくださった方、誠にありがとうございました。
お陰様で無事に、素謡と仕舞とも「半蔀(はしとみ/はじとみ)」を納めることができました。

半蔀の仕舞は短く それほど難しくはないのですが、怒涛の日々に呑まれてしまい、稽古しても全く頭に入ってきませんでした。しかし華展が終わった途端、頭の中が冴え、明るく照らされたようにすんなり仕舞が入ってきたのが不思議でした。やはり自分のキャパを超えた忙しさだったのですね~~

自分の中では、80点位できたかな?と安堵していましたが、皆さんが撮影してくださった写真や動画をみると、自分の頭の中と全く違う。課題が山積みです!(↑写真の解像度が良くないですが、ご容赦ください。)
「半蔀」は、源氏物語の光源氏と夕顔の君の恋物語。京の五条あたりに住む身分もわからない、夕顔の花のように可憐なこの女性に源氏はいたく心引かれ、情熱的に愛します。しかしそれも束の間、連れ出した先で 夕顔は物の怪に取り殺され、短い恋は終わりを告げてしまうというお話。
能の「半蔀」は、その源氏と夕顔の恋物語を基としていますが、物語を描くよりも、夕顔の花そのものの可憐さに、はかなく逝った夕顔の君のイメージを重ね、花の精のような美しい夕顔を造形しています。「すべては僧の夢」。という結末につながる 幻のようなしっとりした優美さが際立つ能です。
私が仕舞を務めたのは「クセ」(曲の中心となる重要な段落)の部分で、光源氏に夕顔の花を差し上げるような動きもあり、ひたすら光源氏を慕う夕顔の一途な思いが凝縮された舞。ごくゆっくりと、静かに気品を持ってしっとり舞われる舞です。先生から『ひたすら上品に “ためる” 仕舞です。』と教わりました。
仕舞を習ううちに、私は刀などを持って暴れるカッコいい演目より、この「半蔀」や「燕子花」のような優美で静かな舞が好きなことに気が付きました。
自分のキャラクターとは違うところに惹かれるのでしょうか。。。それとも実はこれが私のキャラなのか?… 笑
蓮心会社中も久しぶりに三人揃っての連吟。

三人、無本で「枕慈童」を連吟。声も良く通り、長い演目を暗記し、堂々と謡う姿はとってもカッコ良かったです!
東川尚史先生は、4年前「重要無形文化財指定保持者」に認定されています。今回の舞台では、先生の一番弟子の二人が面(おもて)を着けて能(半能)をなさりました。これは なかなかできることではありません。皆さん一人ひとり、この会で何段階もステップアップできた気がします。本当に素晴らしかったです。おめでとうございました!
(時系列でいうとこの後、3月8・9日に「春の茶事」として蓮心庵茶事を開催しました。しかしこの報告は次回させていただきますね。)
3月15〜18日は、毎年京都中央研修学院で開催される「春の華展」「学園祭」とも呼ばれている華展です。石渡雅史先生の生花教室で出瓶させて頂きました。
私は、伝花「椿一輪生け」です。「向こう掛け」に生けました。

このblogの「2025年1月池坊中央研修学院、石渡雅史生花教室3年 4期報告」で詳しく伝花「椿一輪生け」を書いているので、ここでは割愛しますね。
1月はまだ花器が決まっていませんでしたが、直前に正子先生がお持ちの六代祥瑞窯、浅見五郎助さんの窯変花入に決まりました。白い椿が映えてとっても素敵です!浅見五郎助さんも奥様と会場へいらして下さり、とっても喜んでくださりました。

卓の中でも、掛けでも、基本は一緒です。究極の世界を堪能させて頂きました。
この一輪生けは、「能」の世界と似ているなぁ… 独りごち。
雅史先生の作品、新風体。木蓮とウンベラータ、そして黄花カタクリが可愛い!

石渡雅史先生の生花教室の作品です。

(華展会場の様子や他の方の作品は今年 4月9〜10日のInstagramにアップしています。)
石渡雅史先生の生花教室の作品は、皆さんの作品には品があり、凛としています。それも能と一緒で私の好きなところなのです。
やはり私は「品格」「凛」「優美」な人なのか、それともそれが「憧れ」なのか。(笑)
今年の能を初めて観にいらしてくれた生徒さんと後で話したときに、『先生のテーマは、まさに “美” ですね!』と云ってくれたことがずっと頭に残っています。それは確か、です。
春の華展の片付けをし、すぐに帰りましたがその直後、友人からT.V.の撮影補助の要請。スタジオでサリーをマネキンに着せたりアイロンかけたり、レイアウトを手伝ったりの一日仕事。こちらも華展で頭も気もHaiになっているので出来ましたが流石に疲れました~~. しかし、さすが一流のテレビ番組制作スタッフ群の動きは素晴らしかった。華展運営とまるで一緒!どの世界でも一流の働き方は気持ちがいいな、と感じました。
さて、3月21〜30日まで上野で開催される「東京支部連合会華展」。私の出瓶は1次の21・22日なので、20日が生け込み。
大体の構想は頭の中にはありましたし、練習もしました。しかし花は生き物。会場で受け取る花材を開けて「あら; どうしましょ」の連続なのです。
今年も昨年と同じ「生花三種生け・株分け」の指定席です。
「軽やかに」が私のテーマでした。

ベネチアンガラスの水盤に細かい白いしを張り、雪柳・琉球シャガを男株、女株にカトレアを生けました。
風にあそんで飛んでいってしまうほど軽やかに。そんなふうに感じていただけたたら幸せです。
社中の和歌子さんは 5次に立花新風体を出瓶しました。

華展は何度出瓶させていただいても慣れるということはありません。毎回真剣勝負です。しかし、一回でも多くその体験を重ねていると、確実に “腕” と “根性” は ついてきます。実はその “根性” の積み重ねこそが “道” に繋がっているのかもしれません。「好き」ならなんだかんだ言いながらも続けていけますからね。
そんな「好き」を見つけられたら、それは かけ甲斐のない「財産」なのでしょう。
私が長年経験してきて、人さまからみたら一見全く違う世界に思われがちな「ウインドサーフィン」「デザイン」「バレー(踊る)」などと、私が今 伝えている「茶道」「華道」の世界。実は、私の中ではちゃんとシンクロしているのです。
その話、いつか書きたいと思いつつ このblog書くだけでも日が暮れてしまう私です(涙;)
では、次は今年春の初釜の報告へ。
西武新宿線沿い 西東京市 田無駅より徒歩11分の表千家茶道教室・池坊華道いけばな教室 蓮心会 高森 梨津子
日々の稽古や、生徒の作品、ワークショップの様子などをF.B.にアップしています。(個人的な投稿も。)↓
Instagram↓
令和7年 7月稽古日のお知らせ
*茶道教室 7月
・水曜日 2日、9日、16日 13時〜16時 / 18時〜22時
・日曜日 6日、13日、20日 12時〜17時
* 7月26、27日、「朝茶事」を開催します。
・23日(水)、20日(日)は、茶事の為の準備をします。
人数の都合で時間の変更もあります。直接お問い合わせください。
*華道教室 7月
・水曜日 2日、9日、16日 13時〜22時
・土曜日 5日、12日、19日 12時〜17時
* 上記茶道教室の時間に茶室での華道稽古は可能です、ご相談ください。
* 茶道・華道とも教室開講時間を明示しています。上記の時間内でご都合の良い時間に学ぶことができます。
*田無教室の『茶道体験』は 一名様 お菓子など水屋料込みで 4.000円、
『華道体験』は 一名様、花代別で3.000円です。 別途花代は2.000円です。
現在「見学のみ」は承っておりませんので、ご理解くださいますようお願い申し上げます。
・吉祥寺「ドスガトス」華道教室 日時は相談可能・要予約
現在、金曜日の11時から13時半、稽古可能です。直接相談してください。
「ドスガトス」は、スペイン料理店です。この店の一角をお借りして華道教室を開催します。初心者から優しく指導しています。このHP「連絡フォーム」よりお申し込みください。 吉祥寺華道教室 1回 3500円+花代(約1500円〜)
ドスガトスH.P.→ https://www.dosgatos.jp
日々の稽古や、生徒の作品、またプライベートもInstagramとF.B.にアップしています。
https://www.instagram.com/sado_kado_ritsuko/
よかったらご覧ください。
西武新宿線沿い 西東京市 田無駅より徒歩11分の表千家茶道教室・池坊華道いけばな教室 蓮心会 高森 梨津子
2025年 1月 池坊中央研修学院、石渡雅史生花教室 3年 4期報告
2025年の池坊中央研修学院 総合特別科、石渡雅史生花教室 3年目、 4期(1/20〜24)の報告です。
前回報告しました「東京清祥会支部華展」の最終日、全ての片付けを終え、その余韻を味わう時間も全くなくその足で新幹線に飛び乗り京都へ上京。はい。
雅史先生も90瓶の作品の監修をしてくださり、相当なお疲れだと思われますが 、翌日月曜朝、パリっと切り替えてそれを全く感じさせない表情で『おはようございます。』と授業が始まりました。先生もまだ我々と同じ「ハイ」状態なのかもしれません?笑 引き続き お花三昧の幸せな一週間が始まります。
どんなに疲れていても お花を生けると、元気になるのは不思議です。花の命に元気をいただいていることは間違いありません。
初日は「枝垂れ柳と椿」。大籠や薄端、御玄猪に生けることが多いです。

枝垂れ柳は、両方に垂れるので「両垂れ物」と呼ばれます。因みに「片垂れ物」は、山吹・萩などがあります。
柳は木物の扱いをするので、根締には椿・山茶花・菜花・水仙・寒菊、また小葉と共に蕗のとうなどをとり合わせます。
↑スッキリと生けあげましたが、花屋さんから入手した時はこんなに大きいのです↓ 私の身長の二倍はあります。

柳は一本で「真」「副」をつくります。どうしても付き枝で副がとれない時は2本まで許されます。『見立てる目』を持つことが一番重要です。
根締は、椿↓

根締の椿は、柳の「真」と向き合うように生けます。
2日目は「水仙」。“ 陰の花は水仙に限る” と言われ、初伝で許される七種伝の一つ。陰の季節とは、秋分から春分までのことを云います。なので、春分までは他の植物の根締には使えません。春分以降は残花となり、根締にも、また水仙の根締に金盞花を生けても構いません。
祝儀の花で、婚礼の席など特に改まった席に用います。
初伝の伝花として花形がしっかりと伝承されています。
しかし! 我々は 生花教室の三年生~~! 今までの学びの集大成としてこの「伝花」の「型」が出来る前、 45世 専定宗匠の水仙を学びます。
今の私たちは、水仙を生ける「正解」を知っています。専定さまが生きておられた時代から“今”までの間に、どんな軌跡があったのか。それを探る旅のような稽古です。先ずは、専定生花(下図)の真ん中の絵図を花配りで 寸胴花器へ。(右写真は横から撮影)

専定生花の絵図

花器を変えて、↑専定生花絵図の真ん中と、左の絵図を探ります。↓

専定宗匠の絵図は伝えられていますが、花留など詳しい記録はありません。なので「自分で考える。」それが先生からの今回のお題です。左は竹で前後2本で花留め、右は石で留めました。
古典立花も同じですが、その頃の宗匠や、生けた方々の時代や気持ちを想像して生けるのは、ゾクゾクする楽しさがあります。絵画や他の芸術の世界と同じですね。
水仙は婚礼の席に相応しいと学んでいたので、十数年前、茶道の生徒の結婚式に水仙の立花を生けたことを思い出しました。披露宴会場で水仙は輝き、新郎新婦を寿いでいました。水仙立花を生けるのは大変ではありますが、生ける間中、その上品な芳香に包まれ、とても癒されるので疲れを感じる事はありません。
また祝儀の席の一番に代表されるのが清祥会華展で出瓶させていただいた「松竹梅」です。「松竹梅」を三瓶並べて生けるときは、中央に松、向かって右に竹、向かって左に梅を並べます。ただし、竹は笹の葉が直ぐに乾燥してしまうので華展向きではないのです。
「万年青」も祝儀、特に婚礼に相応しいとされる植物です。万年青は、一年中緑を保つ常緑植物で、古い葉株の中から新しい葉が次々に生じ、共に生育するため、「万年も家が栄える」「相続が絶えず続く」との意味があるからです。
起源を調べてみると、江戸城の本丸が完成した慶長11年、三河の長嶋長兵衛という人が「天福の霊草」として家康へ献上したそうです。その後、徳川家が長く安泰であったことから、万年青は陰陽道で建築・転移に「吉」であるとされ、大名、旗本など武家をはじめ全国の町民にも広がり、現在も縁起の良い植物とされているそうです。
(余談ですが)私はスペインへ旅行した時、お世話になった友人のスペイン人宅の庭で万年青を見つけたのでその場で生けさせていただき、その由来を紹介しました。当然花入れや剣山などあるわけは無く、深めのお皿に石で固定させ生けました。とっても喜ばれ、その大きなお宅の全ての部屋にお花を生けて欲しいとリクエストされ、大きなお家の何倍も大きな庭に咲く花を好きに切り、各部屋を飾りました。厳しい環境の土地でない限り、植物は世界中に育っていますし、流通しています。どの国でも花を部屋の中に飾ることを楽しんでいますが、日本には花を生けることの意味や先人の想いまでをも受け継いでいる “花の文化” があることを知っていただくことができ、私も嬉しかったです。
中国では万年青の葉を熨斗の代わりに用いるそうで絹で万年青の形を作るとも。万年青の実のない時期には、仮の実を作ります。池坊の資料館で、珊瑚で作った万年青の実を見たことがあります。
では、反対に祝儀にN.G.な植物とは・・・
芍薬の花は、祝儀の花ですが、婚礼に限ってはN.G.。芍薬は素晴らしく美しい花ですが花びらが “はらはら”と散ります。「散る」「落ちる」「別れる」が連想されるものは縁起が悪いとされているからでしょう。山吹など、“実をつけないもの”もN.G.。日本人はそうしたことを とても大切にしますよね。また、婚礼には紫色は用いません。これは、古い時代の日本建築は室内照明が暗いからで、黄色か白が良いとされていました。
3日目は、1年生から3年生の全員、「梅」が課題です。
梅は池坊の“大道”。梅は「真」「行」「草」いずれの姿に生けることが出来、「どう生けても良い」ので “一番楽しい・美味しいところ”と先生は言います。だからこそ『生花(しょうか)って何なんだ?』を問われます。
池坊の教えに『定まりたる枝葉もなし』 とありますが、それは「決まりきった形や型にとらわれず、目の前の植物を尊重し相談して、その場に応じた姿を表現すのが大切にしなさい。」という意味。「型」は基本であり、覚えることも大切ですが、いつまでもそれに縛られてはいけない。それはあくまでも出発点だ。ということですね。
こうした池坊の学びと経験を積んでゆくと、創造性はもちろん、柔軟性も養われていくのです。それは どれだけ私の人生を助けてくれたか計り知れません。
梅には「瑞枝・寿枝(ズバエ)」と言われるまっすぐ上に向かって勢いよく伸びる緑の枝があり、その枝を「来年咲く“未来”の象徴」として「あしらい」に生けます。薄端へ生けました。

太い苔木は、副方をナタで削り配りに生けます。

梅も正式には三世を生けます。花がついた枝を「現在」、苔むした苔木を「過去」、次の年に伸びて花を咲かせるズバエは「未来」の象徴です。
我々池坊人は、ズバエを未来の象徴として寿ぎますが、植木屋さんにお聞きすると、この枝は「徒長枝(とちょうし)」と言い、選定するものだそうです。なるほど、確かに。
最終日は、自由研究か草の花形、又は学園祭に生ける花の試作。私は学園祭の試作として「椿一輪生け」を学びます。「椿一輪生け」も水仙と同じ、初伝で許される七種伝の一つです。
最小、極小の花枝で、池坊の生花を完全に生け表した、代表的な花形です。

花が過ぎ実になるも落ちず、翌年の花が咲き実るまで実を保ち続け、同族の繁栄をはかる椿は、芽出たい限りで、祝儀の花とされます。
「椿一輪に自然界の営み・季節感や空間との調和・命の流れや空気の動きなど、全ての想い込める。」池坊の美意識をたった一輪の椿の花と、3枚半の葉で表現するという、池坊の教えの中で究極的に省略された美観の演出。極めて高度な精神性と技術を要する表現なのです。
専永宗匠が良く仰います。『花の向こうにある、見えない自然を感じさせなさい。』
たった一本の椿を生けるだけ…なのに、なんて奥深い世界なのでしょう。
私は、再来月3月に池坊中央学院で開かれる「春の華展」でこの「椿一輪生け」を「向こう掛け」生けることが決まっているので、しっかり学びます!
↓「椿一輪生け」を向こう掛けに生けます。まだ花器が決まっていまいので、仮に竹の器に生けてみました。三杯生けましたが、どれも満足出来ませんでした。

この「椿一輪生け」は、大抵、卓の内に生けることが多く、「掛け」に生けたものは今まで見たことがありませんでした。そこでもう一度伝書を読み直すと「掛けにもよし」とあります。今まで何度も伝書を読んでいたのに、全く気が付きませんでした。思い込みは良くないと改めて学びました。

三年間の授業が終了し、5日目は修了式。「蛍の光」は毎年歌うたびにウルウル(涙)してしまいます。「ありがとう。通わせてくれて。深く感謝します先生!三年間、しっかり学ぶことができて本当によかった。よくやった、自分!」ウルウル(涙・涙)
三年間、お世話になったお友達の家へ、恒例のお花のプレゼント。

梅の香りが部屋中に!

椿も喜んでいます。

長々と書きました。読んでくださった方、ありがとうございます。
2月末は、尚月会10周年記念能会。3月は春の茶事(初釜)、そして上野での東京連合会支部華展。そして、利休忌。
今年はいつもに増して充実した春〜〜。頑張ります!
西武新宿線沿い 西東京市 田無駅より徒歩11分の表千家茶道教室・池坊華道いけばな教室
蓮心会 高森 梨津子
「東京清祥会支部設立25周年・石渡正子師卒寿記念華展」の報告
令和7年1月18日(土) 19日(日)、東京美術倶楽部にて、「東京清祥会支部設立25周年・石渡正子師卒寿記念華展」を開催しました。
コロナが流行る年の前の11月にホテルニューオータニで開催してから、5年ぶりの支部華展です。
東京美術倶楽部での支部華展開催は、三回目。この会場は江戸時代から代々続く美術商も所属し、日本の優れた美術品の保存・活用を行う施設。2階には本格的な日本庭園と茶室と100畳の和室があり、表千家や各流派の家元が初釜など正式な茶会を開く伝統と格式を誇る空間です。
一年前から企画に入り、この華展に向けて会員一同、真摯に花と向き合い、各自が出瓶したいと思う花の稽古に励みました。
参加者は総勢90名。その中で私の社中は私を含め9名、出瓶させて頂きました。

大きく4部屋あります。
下↓ 写真上段右が正子師匠の新風体立花の作品。中段は私たち石渡雅史先生の生花教室に通っている同期で床の間に、左は松竹梅の「松の真」、右は「梅の真」、真ん中は「枝垂れ柳と椿」を展示させていただきました。三段目左は風間支部長の古典立花、右が石渡雅史先生の生花新風体。

私をこの伝統文化の世界へ導いてくださった美佳さんも。

池坊専好さま、専宗さま、雅史学院長の三人揃っていらしてくださり、出瓶者一人ひとりにとても丁寧にご巡視くださいました。
会場は二日間で 約2千人のお客様で賑わいました。ご来場いただいた皆さま、本当にありがとうございました!
蓮心会の皆さんの作品を紹介します。先ずは私から。
伝花「松竹梅」の「松真」を薄端花器へ。『松竹梅 生方之事』は、お許しの五箇条の伝書の一番初めに伝えられている生花です。

池坊の原典『専応口伝』の中に「専ら祝言に用べき事」の筆頭に挙げられているのが 松・竹・梅で、この三種が祝言第一の花材とされています。祝儀の席に最も相応しい取り合わせであるとともに、その生け方に特別な習いがあります。
松竹梅の生け方は立花の内容と相通づる感覚の上に構成されます。竹を水平に切るのは、“その先” があることを象徴しています。
家元で正月に開かれる初いけ式以外、一月に華展が開催されることは滅多にないと思うので、皆さんが松竹梅や枝垂れ柳と小菊などの作品を見る機会は少ないと思い、生花教室の同志でこの伝花にしようと決めました。
和歌子さん 「立花 新風体」。

薔薇を主にフィロレンドロン、リューココリーネ、青文字、ベロニカ、シーグレープ、エレンジューム、レッドウィロー、バーゼリア、沖縄シャガ。
亜希さん 「立て花」。

梅、沖縄シャガを主に桔梗口の花入へ。
佐々木さん 「生花 新風体」。

南天、梅の寿枝(ズバエ)と苔木、カトレア。
八幡さん 生花 三種生け。

石化柳、アレカヤシ、フリージア。
美礼さん 「自由花」。

流木を組み合わせて作り、五葉松、オンシジューム、水仙、デンファレ。
奈月さん 「小品自由花」

ピンクの椿、スイトピー、レッドウィロー、霞草を変形花器へ。
金子さん 「小品自由花」。

竹の花器へ 老松、椿、水仙、水引。
友里さん 「小品自由花」

コノテヒバ、ガーベラ、デンファレ、ヒペリカムを水盤花器へ。
皆さん、自分で考えて、それぞれの個性を精一杯発揮することが出来ました。
そして皆さんが花に託したメッセージが観覧してくださる方に伝わる素敵な作品に仕上がりました。
正子先の支部華展には、必ず添釜として茶席を設けます。立礼席がCafeのように日本庭園を眺めながらくつろげる素敵な空間となりました。

立礼席も連日大勢のお客様で大好評。雅風会の皆さま、ありがとうございました!
↓前日の生け込み風景もアップしましょう。

みなさん、本当に良く頑張りました。
初日はホテルニューオタニにて、祝賀会。

来賓の皆さまから素晴らしい祝辞をいただき、品があり寛いだなかで、とても美味しいお食事を皆さんで頂きました。
会期中は確かに大変ではありましたが、まるで夢の中にいるような(ハイ状態だったのでしょう?)不思議な二日間でした。
最終日の次の日から京都の学校が始まるので、そのまま京都へ移動。という、強行スケジュールに疲れを感じる暇もありませんでした。はい。笑
京都の生花教室の授業も今期で最後。次はその報告ですね。
では、また。
西武新宿線沿い 西東京市 田無駅より徒歩11分の表千家茶道教室・池坊華道いけばな教室
蓮心会 高森 梨津子